患者さんやご家族の満足度を考えたときに、セカンドオピニオンが重要なテーマになってきます

これまでにも幾度か要望されたことがあります

また時には他の病院にかかられている患者さんのご家族から相談を受けて、セカンドオピニオンをお勧めしたこともありました

 

そのこととは別に、現実に介護されているご家族との間では今後のことの一致ができているにもかかわらず、遠くのご家族がやってこられてそれまでの方針へのご意見をいただくことがあり、その際には介護者さんが戸惑われることもありました

 

コミュニケーションの難しさ、みんなとの意思統一の大変さを日々実感しています

 

少し前の話になりますが、終末期を迎えられた患者さんの往診を行なっていました

ふたりの娘さんたちは自宅で最期を看取りたいとの気持ちを固められ、一生懸命介護をされていました

不安もいっぱいだったと思います

それでもふたりで励まし合いながらどちらかが必ずそばに付き添っていました

ある日、患者さんのきょうだいが来られ、「こんなに大変なのにあなたたちだけで看ていけるの? 入院はできないの?」と言われました

娘さんたちはその勢いに一瞬ひるんだようですが、やはりそばで看ていきたい、自分たちで世話をしたい、と望まれました

訪問看護師さんも彼女たちの思いを大切にしてくれて、支えとなることをきょうだいに話されたと聞きました

 

 

その出来事を振り返りながらつぎの話を思い出します

 

「故郷を何年も離れていたカリフォルニア在住の娘が、年老いた父親が病気になった時に、絶対にセカンドオピニオンを聞くべきと主張したため、老夫婦はそれに従ったのですが、なぜ自分がセカンドオピニオンを求めているかが理解できないので、医療を受けることに不安を感じてしまった」というお話です

これを“カリフォルニア娘症候群”と言うそうです

 

 

あらためてコミュニケーションの難しさを思います

 

日々精進ですね

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