以下に載せた文章は、私たちの機関誌「三つの輪」1・2月号に掲載された緩和ケア病棟でお世話になっているボランティアさんから聞かせていただいたご意見・ご感想です
実際の機関誌よりもふくらんだ内容になっております
文責はすべて私にありますのでご理解ください
緩和ケア病棟開設時から、ボランティアさんの協力は大きな力になっています。今回は3人のボランティアさんに取材をおこない、ボランティアさんから見た緩和ケア病棟の紹介や気付きをおうかがいしました。
―ボランティアに参加したきっかけを教えてください―
「2010年に医療生協に入り、運営委員や理事をさせて頂くことで事業所との関わりが強くなりました。緩和ケア病棟開設に伴い、ボランティアを募集していることを知り、『自分にできることがあれば』と思い、参加しました。」
「緩和ケア病棟建設運動に関わる中で、自分にできることを探してみました。」
「『緩和ケア病棟が新設されるので、ボランティアの勉強会に参加してほしい』と誘われ、長い間看護の仕事に携わっていたこともあって参加しました。」
―緩和ケア病棟のボランティアをおこなって、嬉しかったこと―
「ボランティアの養成講座を受けて多くの知識を得られたこと、他の人たちとの新しい交流が生まれたことが良かったです。また、自分の生活や生き方を顧みる良い機会となり、良い経験をさせていただいています。ティータイムの声かけに喜んで頂くと嬉しいです。ワークショップでも楽しんでいらっしゃる姿を見るのは、嬉しいことです。」
「ティーサービスなど、患者さまやご家族さまに『ありがとう』と言ってもらえると嬉しいです。」
「ティータイムで『お茶、コーヒー、紅茶はいかがですか?』と聞くと、こころよく飲みたいものを言って頂き、飲み終わると『とてもおいしかったです』と言われて嬉しくなります。手作りのおやつも『良かった』と言われると、私たちの方が元気づけられます。」
―緩和ケア病棟のボランティアに大切だと思うこと―
「私たちの行為や声かけは、決して押し付けることなく、患者さんや家族の思いに添ったサービスをすることだと思います。」
「患者さんの病状がいろいろあり、どう接したら良いかと心が悩む時もありました。一緒に参加する仲間と仲良くなり、共有することが大切だと思います。」
「患者さまに気遣いされないように、何事も自然体でさりげなく、笑顔で接することができればと心がけています。」
―ボランティアさんから見た、神戸協同病院の緩和ケア病棟の良いところ―
「全室個室で広く、窓から屋上の花々が見られたり、廊下には職員の紹介写真があったり、季節の飾りもあるなど、とても穏やかなところです。おやつの時間があるのも良いと思いました。家族さんも病室でゆっくり過ごせ、家族だけでお茶を飲むスペースもあり、私もつい人に宣伝してしまいます。」
「入院されている患者さんが皆さん落ち着いて、ゆったり過ごされているところです。面会に来られる方々も、患者さまと思い思いにゆっくり過ごされている様子で、良いなと思います。病棟のスタッフ皆さんが、笑顔で落ち着いた雰囲気でお仕事されているところも良いです。臨床心理士が配置されているのも、患者さまや家族はもちろん、病棟スタッフにとっても心のケアに必要なので良いと思います。」
「看護師さんと患者さまがフレンドリーな関係を感じるとき、微笑ましく思います。」
―緩和ケア病棟のボランティアとしての悩み―
「ただ単にティータイムばかりの少ない時間で、『こんな事ばかりで良いのだろうか』と思います。心の介助なんて先の先で、私たちももっと勉強するべきかなと思います。」
「ボランティアスタッフが少ないことです。週に1度の予定が、他の用事で行けないことがあり、他のボランティアスタッフに負担をかけることもあります。定期的に、安定したサービスができたらと思っています。」
―今後、緩和ケア病棟に望むこと―
「患者さんの中には、気持ちが落ち込んでいる方もおられます。お話したり、絵手紙を書いたり…毎日少しの時間でも良いので、みんなが集まれたらいいなと思います。」
「病棟が静かなところは良いのですが、談話室のような場所だけでも音楽が流せたら良いなと思います。」
他に、ボランティア同士の交流やボランティアスタッフの増員に対する願いをおうかがいしました。できることから、改善していきたいと思っております。
最後に、ボランティアが終わって帰途につく時、穏やかな空気間の中で癒されているのを感じられるそうです。みなさん、やりがいを持って頑張っていただいています。