看護を担当します、大谷です。

緩和ケア病棟開設に向けて研修に行ってきました。緩和ケア病棟とはどんな所なのか少し紹介させてもらいます。

緩和ケア病棟は治療の場とは違い、患者さんのペースで過ごせる場所です。家族、友人と思い思いの時間を過ごされ、好きな音楽を聴いたり、食事会をしたり、飲酒を禁止されていないため、嚥下障害のある方はビールを氷にして口にされていました。お誕生日のお祝いに外泊をして温泉で家族と過ごされる方もおられました。病棟はモニターの音、ナースコールの音のない静かな環境です。

そんな中、ボランティアさんが活動されており、一般病棟とは違った雰囲気です。お茶、お菓子のサービス、中庭や病棟の花の世話、看護師の企画するイベントの援助などをしてくれます。犬の訪問などもあり患者さんはいつもと違った顔を見せていました。患者さんは痛みなど様々な症状を持ち、病気の進行で色々な苦痛が出てきます。身体の苦痛以上に死に対する思い、死を迎えるまでの孤独や恐怖などの辛さを持っていました。普段、患者さんと関わる中で聞いたことのない思いでした。

症状をコントロールするために検査をし、症状を取るために必要な点滴もされていました。癌は全人的な痛みと言われていますが、この痛みを取り除くために医師、看護師、臨床心理士などの職種がチームで関わっていました。医師が入って毎日カンファレンスをし、最後まで患者さんにできることはないか考えられていました。

今回、紹介したのは緩和ケア病棟のほんの一部です。少しでも興味を持ってもらい、みんなで神戸協同病院の緩和ケア病棟を作っていけたらと思います。

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