これまでも何度かブログにリハビリスタッフに登場してもらいました
同時に色々と考えることがありました
緩和ケア病棟開設前の学習会でのことです
A先生に講演をお願いしました
リハビリスタッフからの質問です
――リハビリセラピストの緩和ケアでの役割ってなんでしょうか?
先生からの答えは
「患者さんといっしょに階段を降りていくことだと思います」
みんななるほどと思ったようです
私は“いっしょに”という言葉に新鮮さを感じました
それから2年が経ちました
今はこのように考えています
緩和ケア病棟でのリハビリでは急性期や回復期のリハビリと共通することが少なくない
たとえば
・ADLが低下してきた患者さんの拘縮や廃用の予防
・移乗や移動方法のアドバイスや援助
・外出に向けての支援
・ときには杖や歩行器など福祉用具の紹介、指導
などたくさんあります
一方では
リハビリで必要とされるゴールの設定が難しい、あるいは不可能……いつの間にかかかわれなくなってしまう
という特徴もあります
それでも役割は大きいです
(その1)
『症状の緩和』
痛みや息苦しさなど身体のつらさへの対応
手足や全身のマッサージ
リラクゼーション
拘縮予防
楽な体位の工夫
呼吸リハビリ
集団のリクレーションへの参加
などなど
患者さんから喜ばれることが多いです
(その2)
『尊厳を守る、その人らしさの確保』
とくに食事やトイレ、入浴などこれまで自分でできていたことができなくなり、人の手を借りなければいけなくなったことへの抵抗やつらさ
当たり前のことができなくなったことにたいする複雑な感情
リハビリを通じてできることをいっしょにさぐり支えていくことが可能だと思っています
(その3)
『患者さんにかかわり続けることの価値』
医師や看護師に言えていないことをリハビリスタッフに話されたと何度か聞いたことがあります
かりにゴールが明確でなくても「あなたが来てくれてうれしい」と思ってい
ただけることが重要です
2と3はスピリチュアルケアにも通じるものでしょう
このように様々な役割があるのではないでしょうか
私ももっと勉強して緩和ケアとリハビリテーションについてより理解を深めていきたいと考えています