緩和ケア病棟開設にむけて、当院のリハビリテーション科も準備を始めています。
「自分たちに何ができるのか」「その人らしさに焦点をあてたリハビリって?」など一生懸命に学習し、話しあっています。

リハビリテーション科は院内でも20代~30代の若手が圧倒的に多い職場です。

そのような彼ら、彼女らが、ある日の仕事を終えてからの時間全員でディスカッションしていました。

担当者のレポートと問題提起をもとに数人ずつに分かれグループワークを行っています。
そのときの感想や意見があり、許可をもらったのでここに記しておきます。

リハビリスタッフ_ディスカッション01

ビリスタッフ_ディスカッション02
グループディスカッションの報告

●今まで関わった癌の患者のリハビリについての感想
・リハをしていることで安心感があり頑張らないといけないという気持ちが患者に生まれる
・話を聞くことに多く時間をとられてしまう。効率は悪いが役割は大きい。
・家族との関係性も一般の病棟より深くなるので希望も聞きやすくなるのでは?
・散歩に行く場所が限られてしまう。車いすで入れる場所が少ない。
・患者や家族の希望や目標と病院側が考える目標との間にズレが生じそこに 葛藤がでる
・リハビリへの希望は呼吸を楽にして欲しい。痛みを少なくして欲しい。話を聞いて欲しい等がある
・在宅では立ちたい、自分で食べたい、トイレに行きたいなど病院にいるよりも自分の欲求を言いやすかったのでは?
・痛みがストレスになっていた。対応が難しかった。
・リハ中は特に訴えはなかったが趣味を楽しんだのが印象に残っている。
・買い物などで気分転換ができたか?ずっと悩みながら関わった。
・セラピストとして変化に合わせたリハビリができることが大切
・治療拒否されその人らしく歩き好きなことをされていた。それもその人ら しさと感じた。

●神戸協同病院のリハビリ科でできる緩和ケアのリハビリとは(病院~在宅まで)
・本人、家族の思いを傾聴し最後まで寄り添い話を聞く。
・家族と患者との橋渡しになれるような存在になる。
・リハが中止になって最後まで関われないが顔は最後まで見に行く。
・セラピストとして客観的に評価しアプローチしていく
・下町、商店街の中にある病院という特徴を生かして車いすで入れる喫茶店や店舗など楽しめる場所を探したり、商店街の人とも連携して情報を共有していく
・医師、NS、リハビリ間の敷居が低いので連携を密にしてチームと関わっていく
・組合員のボランティアを利用し行事などを行っていく
・安心感や安らぎを求めて入院してくる人が多いので精神面のサポートがで きるように取り組んでいく
・痛みの訴えに対して理解を深められるように学習していく
・リハ手技(リンパマッサージ、アロママッサージ等)を勉強しより心地よくできるようにしたい

看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士、医療ソーシャルワーカーなどと回復期リハビリテーションに関わるなかで、チーム医療、全人的医療について考える機会が多くありました。
若い世代の人たちとの共通の経験は、きっと緩和ケア病棟にも生かされることと思います。

“uproad”

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