感銘を受けたことば・・・ある小説から
最近読んだ小説に感銘を受けています
緩和ケア病棟で働く看護師さんを中心とした様々な出来事
患者さんやご家族と向き合いながら最期の時まで寄り添い、多くの死を見送ってきた
著者の言葉で語られる物語を通して、緩和ケア病棟ってこんなところだったなあと振り返ることができました
物語そのものは小説を読んでいただくこととして(ぜひ読んでいただきたいです)、心に響いた言葉のいくつかを紹介します
◆久々に開催された一般病棟で働く看護師さん向けの緩和ケアの学習会で話しました
「病院で行われる治療は基本的に完治をゴールにしているが、緩和ケア病棟は完治や根治を目指した治療は行わない。だからこそ、ここでの治療に正解はない。常にその時点での最善を考える必要があり、それだけになにをするにも不安はつきまとう」
「ありがとう、と感謝されることもあれば、力になれず悔しい思いをしたこともあります。看取りって優しくて穏やかなものだけじゃないんですね」
◆2年ごとに開かれる看護師さんたちの集まりーー看護総会でのあいさつでも引用しました
「医師に比べると看護師は集団で患者さんに接するから、個人が目立つことはそれほど多くない。だからこそ自分の一挙手一投足は看護師という職業そのものへの信頼にかかわってくる」
「一人で抱えきれない感情をチームで分担する。そうでなければ仕事としての看護は成立しない」
「一人きりでずっと続けられることなんてないんです。どこかでだれかに頼ったり、任せたりしないと」
◆さらに別のところで書いた文章でも引用しました
「私は、言葉にしたことだけがその人の本心じゃないと思っています。表に出したこと、裏に秘めたこと、その両方を合わせないと」
ほかにももっとたくさんの珠玉の言葉たちがありました 直接目にしていただければと思います