先日医療生協の総代会(毎年この時期に開催しています)が行われました

新型コロナウイルス感染対策から、今年は今までと異なり

参加者を絞って行われました

多くの総代は書面議決での参加でした

 

 

毎回あいさつをさせていただくのですが

今年は多くを新型コロナウイルス感染に関連したものとなりました

 

その部分だけ抜粋し

一部修正および資料の追加を行って載せました

 

 

 

※私は医療・社会保障は次の4つのことに規定されてくるのではと考えています

  • 科学や医療技術の水準
  • 社会政治経済情勢
  • 医療制度
  • マンパワー

の4つです

 

このたびの新型コロナウイルス感染症にてらして考えてみますと、

(1)感染症に対する医療システムの構築やPCRをはじめ抗体などの診断技術、ワクチンや治療薬の開発がすすめられ日々進歩しています

全世界的な協力体制が可能な時代です

 

https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/mext_00004.html

文部科学省のホームページです

 

(2)「自粛要請と一体の補償」の実行が求められてきました

「私権制限」につながる経済的な損失には公的保証が必要です

思い切った財源の確保とそれによる支援が隅々にまで急いで求められています

289-01

 

https://www.shii.gr.jp/pol/2020/2020_06/K2020_0612_1.html より引用しました

 

日本医師会の有識者会議は「PCR検査が進まなかった最大の理由は国から財源

がまったく投下されていないことだ」と指摘しています

289-02

https://www.shii.gr.jp/pol/2020/2020_06/K2020_0612_1.html より

 

「世直しの輪」の重要な課題でしょう

 

(3)長年にわたる低医療費政策

例えば「公的病院の統廃合」「急性期病床の減少」「保健所の統廃合」「医療従事者不足の放置」など、「医療崩壊にいたる危機的状況」をまねいています

医療現場が必要と判断してもPCR検査ができないという事例が相次いでいました

保健所が統廃合され(約30年で55%に減らされています)、職員が減らされてきた

ことも大きな要因です

289-03

https://www.shii.gr.jp/pol/2020/2020_06/K2020_0612_1.html より

 

重症患者さんの受け入れをめぐってのたらいまわしという事態もその一つと考えていいと思います

私たち神戸医療生協の事業所など新型コロナウイルスに感染した患者さんを受け入れていない医療機関も今までにない経営難に陥っています

289-04

新型コロナウイルスの影響で非常に多くの病院が赤字経営に陥っていることが分かった(日病・全日病・医法協調査追加報告 200605)

 

(4)感染した患者さんを受け入れている病院の報道が多くなされていました

その中で頑張る医療者の姿は皆さんもご存じだと思います

民医連・医療生協にも医師不足・看護師不足など、医療従事者不足の中でも踏ん張っている仲間たちがいます

現場はこのような一人ひとりの頑張りで維持できているのが実態です

ここが崩れると医療崩壊にすぐさまつながってしまいます

コロナ以外の救急患者さんを受け入れる病院も同時に必要であり、すべての医療機関・介護事業所と医療・介護従事者への支援が求められています

神戸医療生協のいくつかの支部から励ましのメッセージをいただきました

また患者さんやご家族からもお手紙をいただいています

本当に感謝いたします

 

☆ある患者さんのご家族からいただいた手紙の一部をご紹介します(前後や途中を私の判断で省略しておりますがご容赦ください)

コロナ禍の中、日々大変な思いをされていると思います。

 感染者がでれば……

 その労苦は大変なものであり、緊張を強いられる日々は心身にかかる負担も重たいも

 のでしょう。

 そのような思いをされて、頑張っておられる医療従事者の方々に、敬意を表することは

 あっても、心ない差別や偏見等あってはならないことがあることを、報道等で目にする

 度、皆様方がそんな悲しく、辛い思いをされることがないよう願ってやみません。

 ご自身の為、大切なご家族の為、ご自愛くださいますように

 

 

※私たちの理念である三つの輪にもとづく取り組みの大切さを今あらためて感じています。

289-05

 

「新型コロナウイルスについての正しい知識をもとう」

「日常生活から感染対策を実践しよう」

と支部や班で学びましょう。

289-05

 

一人暮らしの組合員さん、高齢の組合員さんの困りごとに対して今まで以上に「助け合い」の精神で取り組みましょう

 

 

日本は皆保険制度があることがアメリカの状況との大きなちがいであるとの指摘があります

この制度をさらに充実させ、国民一人ひとりが安心して暮らせる社会にしていく努力を続けましょう

289-06

 

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