プロジェクトのみなさん、お疲れ様でした。

長い間ありがとうございました。

やっと6月1日の開設にこぎ着けることができました。

ここまでよく頑張ったなあというのが実感です。

 

I先生には開設を検討するプロジェクトの時期からかかわっていただき、また症例検討会ではいろいろとご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。開設後も頼りにしていますのでよろしくお願いいたします。

A師長さんは、現場の応援にもたくさん入りながらも、「緩和ケア病棟開設統括責任者」という重要な役割を担っていただきました。とても忙しい中、組合員さんからの要望に応えて学習会にいっぱい出かけてもらいました。それぞれの事業所にも行っていただきました。お疲れ様でした。

 

E事務次長は私の突然の依頼を快く何度も引き受けてもらいました。経営の課題、建設の計画、業者との交渉など困難な任務を十分にこなしてもらえたことに感謝しています。

 

3人の看護の職責者の皆さんたちとは、学習会を通じて多くのことを学びました。3階の業務をこなしながらの準備はほんとに大変だったと思います。

Yさん(私が研修を終えて最初に受け持った終末期の患者さんですが)のケアに関してはたくさん相談に乗ってもらいました。亡くなられてから「これでよかったのだろうか?」という私の悩みにも意見をいただきました。

緩和ケア病棟は看護師がもっとも重要な役割を果たすことになります。これから一層素敵なチームをつくり、「明るい」緩和ケア病棟にしていきましょう。

 

薬局との学習会が私の最初の他職種との試みでした。分担して報告してもらいながらの学習でしたが、それぞれ自分の担当のところは一生懸命準備されているのがとても印象的でした。

新しい薬の採用、東神戸病院の見学、Yさんの処方をめぐって毎日のように変更するやり方に気持ち良く応えていただきありがとうございました。

これからも毎日が勉強です。

 

リハビリテーション科のみなさんとは回リハ病棟からの長い付き合いがあり、好きなことを言わせてもらいました。私の思いを伝えたいとセラピスト全員を対象に勉強会を持たせていただきました。みなさんがたの熱意は十分に伝わっています。

緩和ケア領域のリハはまだまだ手さぐりの状態だと思っています。今後も一緒に努力、工夫をしながら、協同病院ならではのリハの一分野として育てていきましょう。

 

栄養科とも話し合いましたね。

「緩和ケアのそもそも」の話もさせてもらいました。

こんなメニューも考えていますと示された時にはとても嬉しかったです。

自分たちはどのようにかかわることができるのだろうと熱心に考えていただいています。

最後まで好きなものを少しでもいいから食べたい、というのが多くの患者さんの希望です。そのための努力をともに続けていきましょう。

 

医療ソーシャルワーカーのかかわりはますます大切になります。

まだどのように働けばいいのかわからないこともあるようですが、緩和ケアは患者さんの負担が大きいです。長い間がんの治療(手術、抗がん剤、放射線治療など)を受けてこられ、そのときの負担は一般の医療と比べても大きいと言われています。その上に終末期にかかる費用です。C病院からは「おたくは無低診を採用されているので安心です」と言われました。「困ったときのMSW」、絶えず患者さん・ご家族の味方になってください。

 

医療業務課にはこれから様々な難題を持ち込むかもしれません。

開設直前になって「外来の流れ」「入院の流れ」の話し合いを急に持つことになり、ご迷惑をおかけしました。このことについては地域医療部の皆さんにも力を貸していただきました。とても感謝しています。

ときには病棟のカンファレンスにも医療事務という立場からの参加をしてもらうことを期待しています。

 

臨床心理士という私たちにとってはまったく新しい職種です。

私自身も受け入れにあたりどのように研修を進めていけばいいのか悩みました。しかし兵庫民医連の先輩たちの暖かいアドバイスを受け、イメージが次第にできてきています。

周囲からは「どんなことをしてくれるの」「こんなことを頼んでもいいのでしょうか」など期待も大きいと思います。

一人で悩まずチームで相談していきましょう

 

歯科衛生士さんたちとも話し合いをもちました。

双方の思いを出し合ったという段階ですが、今後病棟運営が軌道に乗れば積極的なかかわりを求めていきたいと考えています。

みなさん熱い思いを持っていました

 

管理委員会には私の「焦り」を何度かそのままぶつけたこともありましたが、いやがらずに話を聞いていただき感謝しています。

今はまだ経営面での期待のほうが大きいような印象がありますが、医療、看護・ケアの面では協同病院にとっての刺激となるよう頑張りたいと思います。

診療所の外来の終了、訪問診療の単位の縮小、特養の回診をM先生へ移行、病院の外来単位の縮小、リハ回診の中止/カンファレンスへの不十分な参加 など医局をはじめ多方面にわたりご迷惑をおかけしてきました。

また1月、2月の外部での研修のときにはそれ以上のご迷惑をかけたことと思います。

ご支援ありがとうございました。

 

いよいよ新たな医療活動の開始です。

当面はゆっくりと無理をせず、たくさんの方々の力を借りながら緩和ケア病棟を作っていきたいと決意しています。

 

これからもよろしくお願いいたします

そしてみなさんお疲れ様でした。

20150518

病棟の改築が終了し、工事会社から引き渡しのあった日に、ともに頑張ってきたプロジェクトのメンバーに手紙を送りました。

 

“uproad”

先日私たちの法人の4つ目の歯科診療所の10周年記念の集まりがあり、そこでご挨拶をさせていただきました。

緩和ケアに触れたこともあり、ここに再掲しておきます。

 

――歯科医療への期待――

 

生協なでしこ歯科開設10周年、おめでとうございます。

この10年間多くの苦労があったことと思います。

しかし、地域組合員、職員の皆様の奮闘が現在の発展の基礎となっており、そのご努力に神戸医療生協を代表して感謝いたします。

 

一般には歯科は「虫歯ができて痛む」「入れ歯を作りたい、調整したい」というときに受診するところという認識がまだまだ多いのではないでしょうか?

生協なでしこ歯科は「成人歯科・歯科往診」「小児・障がい者歯科」「矯正歯科」と幅広い分野を担い、その一つひとつが大きな成果をあげております。

これは神戸医療生協4つの歯科診療所の医療活動に共通しており、先輩たちが作り上げ、皆さん方が受け継いできた歯科医療の伝統でしょう。

治療のみでなく健診、予防、健康づくりにいたるまでの切れ目のない歯科医療活動を最初の歯科診療所である協同歯科の時代から当たり前のようにおこなってこられました。医療界全体からみるとそれは画期的で先進的な医療であり、私たちの大切な宝物であります。同じことが私たち医科の分野にも言えることだと思っております。

 

協同歯科、きたすま歯科、いたやど歯科につづく4番目の歯科建設が私たちの課題となり、土地探しに苦労をしたことを思い出します。

10年前、西神戸の地での歯科建設を総代会で決定して以後、まだ医療生協の組合員も班も他と比べて多くない地域での開設をめざし、組合員と職員の協同で地域をくまなく歩いて宣伝し、組合員を増やし、出資金のお願いに回りました。私も微力ながら参加したことが懐かしいです。

 

さて今は「連携」が強調される時代です。

私たちのなかではとりわけ歯科と医科の連携は大切です。そのことは患者様も職員も望んでいることでありますが、なかなか専門分野が異なると難しい面があることも指摘されていました。

しかし過去には脳卒中などの病気のために食事がうまく食べることができない、呑み込めない患者様のために、歯科と医科が協力して勉強会をもち、リハビリを進める基準づくりを行ったことがありました。その時に参加したのが医師、歯科医師、看護師、歯科衛生士、栄養士、理学療法士、作業療法士、介護士などの多彩な職種で、中でも大きな力を発揮してくれたのが歯科衛生士さんたちでした。現在神戸協同病院の入院患者様の口のケアにもきてもらっております。

 

またこの場をお借りしてお話をさせていただかないといけないのが6月にオープンする神戸協同病院の緩和ケア病棟のことです。

病棟の責任医師として私が勤めさていただくことになっております。

今までに幾人かの患者様、ご家族の入院の相談を受けており、期待されていることを実感しています。

私たちの緩和ケア病棟の大きな特徴は、「19床の全室が個室であること」「差額ベッド代はいただかかないこと」です。

緩和ケア病棟に入院される患者様の多くはこれまで治療を受けていた医療機関で「あなたはもう何も治療法がありません、あとは緩和ケアです」と言われ、一種の“見捨てられ感”を抱かれています。

私たちのケアはそこからのスタートです。決して「何もすることがない」とは思いません。「きっと何かすることがあるはず」です。

たとえば、多くの方は体が衰弱して思うように動けなくなっても、「トイレは自分で行きたい」「食事は少しでも好きなものを食べたい」と望まれており、私たちはその望みを決して押し付けにならずにかなえるお手伝いをすることが役割です。緩和ケアの本質は“おもてなしの心”だと言われています。

そのときに歯科の皆さん方との連携、協力が必要になってくるのです。「最後まで口から食べたい」という患者様のささやかな希望をともに実現していきたいのです。そのために先日衛生士さんとも意見交換をさせていただきました。

まだこれからですが、神戸医療生協の特徴のひとつとして育てていきたいと思っております。

 

このように歯科医療の発展が医科医療の発展に密接に関連しており、生協なでしこ歯科がその牽引車となってますます力を発揮されることを大いに期待しております。

 

次の10年に向かい、組合員の活動が活発に行われているこの地域で、生協なでしこ歯科を中心に協同が一層発展することを願っています。

 

おめでとうございます。

 

“uproad”