先日チャプレンでカウンセラーである沼野尚美先生をお招きしての講演会を院内で開催しました
有名な方ですので短期間のお知らせにもかかわらず、看護師さんを中心にたくさんの参加がありました
テーマは“終末期がん患者さんの心のケア”です
患者さんの心の叫びを6つの点に分けて説明をしていただき、またそれぞれについての関り方を先生の経験からお話いただきました
とても貴重な話を聞くことができ、「すばらしかった」というたくさんの感想が寄せられました
項目だけを上げておきます
- 残された時間の使い方をめぐっての叫び
- なぜ私が癌になったのかの叫び
- 人生の後悔からくる叫び
- 死をめぐっての叫び
- 希望を求める叫び
- 誠実な愛を求める叫び
参加された方から感想をいただきました
掲載の許可をもらっていますので以下に紹介します
『私には、向こうの世界へ行った時、確認しなければならない宿題がある。
13年前、2才年下の妹は、脳腫瘍の告知を受け、2年半戦ったが旅立った。
気持ちに寄り添い、共感し、見守りたいという思いはあったが、それは、届い
ていたんだろうか?
死への恐怖や不安、やり残したことなど充分話した記憶が、私にはない。
一度だけ、日帰りバス旅行に行きたいと言ったが、白血球は、ずーと800~900
代。主治医に任せたが、もし、私に緩和ケアの知識があれば、もっと向き合っ
て、調べ、希望を叶えてあげることができたのではないか?
こんな思いがあって、緩和ケアの学習会は、機会があれば参加させてもらって
いる。
沼野先生のお話は、旅立ち前の心の叫びを知り、その言葉の本心は何を求めて
いるのか? どう受け止め、提案していくのか? 1つ1つ事例を通し話し
て頂いて、緩和ケアを知らない私には、病状の進行時期や心の変化など、とて
も具体的でわかりやすかったです。そして、それは、五感を働かせコミュニケーション能
力を磨くということが、つくづく大切なことだと思った。
Nsは“病める叫び”を聞かなかったことにできる。“あなただから”と選んで
くれた心の叫びにも「主治医や神のみぞ知る」と相手に振ったり、逃げること
もできると言われた。そのとおりだ_!!
でも、せっかく患者さんから選んでもらえたら大切にしたいですよね。私なら
人生最期に自分のことを大切にしてくれていると感じられるNsに巡り合えた
ら、こんな幸せなことはないと思ってしまう。
あっという間の1時間半の講演は、「終末期がん患者の心のケア」だったのに、
やっぱりNsってステキな仕事だなと自分が元気になり、心が癒されていると気づ
き、なんだか不思議な感覚でした。』
とても心の温まる感想、ありがとうございました