日曜日のお昼

私たちとなじみの深い社会福祉法人駒どりの設立20周年を祝う集まりがありました

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阪神淡路大震災の悲しい経験を教訓に、街のなかに特別養護老人ホームを作ろうという運動が盛り上がりました

最初の取り組みはもっと以前から

介護の必要な方への入浴サービスを私たちの手でと1982年から始まりました

また1991年には民家での宅老所の取り組みも行われています

そのような活動を基礎にして力を蓄え、必要な費用は寄付をお願いして、20年前に社会福祉法人が設立されました

私たちの法人の後押しがあったことは間違いありません

2004年にやっと特養が開設、昨年には二つ目の特養も開設されています

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理事長のU先生

当院の院長でもあります

20年の歴史とこれからの課題を熱く、わかりやすく話されました

 

私は乾杯の音頭

その前に少しだけお話をさせていただきました

 

とくに言いたかったことは

特養への往診をしていたときのことです

 

入院中に「これ以上口から食事をとることは誤嚥をして危険」ということで胃瘻を作って帰ってこられたお年寄りがいました

本人は「食べたい」との希望をつよく持たれていました

ケアにたずさわる職員たちは粘り強く取り組みました

そして、半年、一年・・・

とうとう完全に口から食事ができるようになったのです

当然胃瘻は不要となりました

 

別のところからは「時間をそれだけかければできるんじゃないか」との声も聞かれましたが、私は「口から食べたい」という入居者さんの尊厳を尊重すること、このことへのこだわりとあきらめない姿勢があって初めて可能なのだと思いました

トイレはできる限り自分でしたい、ゆっくりとお湯に浸かりたいという望みは当たり前のことでしょう

それを当たり前として実践されていることに感動しました

亡くなられた入居者さんをみんなでお風呂に入れてあげたり、お別れ会をしたり・・・

 

理念は「もうひとつの家、もうひとつの家族」です!

 

これからも大切にしてほしいと思います

 

緩和ケア病棟でのケアにも通じるものがあり、私たちも負けないような取組みをしているよとおいしい食事をいただきながら考えていました

 

ところで会場となったお店は創業80年!

これまでもたくさんお世話になっています

これからもお願いすることがいっぱいあるでしょう

 

おめでとうございます

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