101-01

おいしそうなケーキです

「パパおたんじょうびおめでとう」の文字

そして“8”の数字がふたつ

 

これは入院されている患者さんのご主人の誕生日をお祝いするケーキです

 

サプライズで準備しました! とご家族

私たちもお祝いに参加です

お父さんの驚く写真をと頼まれました

 

ご夫婦仲良く顔をくっつけて写真におさまります

ご家族もごいっしょに

 

残念ながら「顔出しはご法度」ということで、ケーキだけの登場です

 

患者さんは何度も悪くなられては持ち直されるという状態を繰り返しています

でも、この日はいつにも増して特別の笑顔でした

 

カルテから最近のご主人の言葉を拾い上げてみました

 

「結婚記念日に家族から写真を撮ってもらってうれしかった。記念日に離れて過ごすことは人生で初めてのこと。家にいても話し相手がいなくて寂しい」

「これまでの生活色々とあったけど、二人で相談しながらやってきました」

「ママは前向きの性格で、そのことに救われました」

「自分も年を取り、できないことが増えて息子たちに頼りっぱなしです」

・・・ご家族間ではメールでやり取りをされているとのことでした

 

―家族関係をしっかりと築いてこられ、患者さんのことも大切にされていることがひしひしと伝わってきました

でも寂しさもポリポツリと話されました―(臨床心理士の記録から)

 

・・・病状が悪くなってきたときの面談にて

「富士山で言うと5合目というところでしょうか?」

 

「寝ていることが多くなって、息の仕方もしんどそうです」

・・・そばにいていただくだけでも安心されてますよ(Ns)

 

患者さん「お父さんが優しいの…」

 

「今日はしんどいらしい。食事もあまり食べてくれない。家族には食べないと衰弱するだけだって言ってるんです」

「大丈夫かな?…心配だけど帰ります」

 

・・・一緒に食事をされている

パンやケーキ、卵豆腐、お寿司、果物 などいつも持ってこられます

 

「いつも朗らかな女性がこんなにしんどそうだったらびっくりします」

 

・・・息子さんたちのこと、政治のこと、奥様とのなれ初めのこと、子育てのこと……Nsにいっぱい話をされました

 

カルテにはこのほかにもご主人のことがたくさん記録されています

奥様のことを大切にされ、仲良く過ごされてきたんだなあとうらやましく思いました

 

バースデイの写真をもういちど見ました

おふたりの笑顔

大切にしていきます

104-02

 

 

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