まず、この写真をご覧ください
この写真の作者である患者様のおはなしです
現在は緩和ケア病棟に入院されています
ある日のこと
診察を終えたとき
「今の政治を見ているととても不安なのです」
と話を切り出されました
しばらく耳を傾けました
「私は小学校、すぐに国民学校と名前を変えましたが、その3年生のときに戦争がはじまりました。6年生のときには集団で疎開をしました。でもすぐに中学校の受験のために神戸に戻ってきました」
生粋の神戸っ子です
神戸大空襲も阪神淡路大震災も経験されました
「昭和20年に中学校―航空工業といって飛行機を作る勉強をする学校ですが、そこに入学した年です。3月に大空襲がありました。幸いに私の家は焼け残ったのですが、6月の空襲では大事なものを保管していた防空壕が爆弾の直撃を受けました」
「神戸の空襲では大変つらい目にあいましたが、とても人に話せる勇気がありません」
少し間をおかれたあと
「でも今の政治の状況を考えると不安でしょうがないのです」
とおっしゃいました
「安倍首相の言っていることは、戦争間際の(A級戦争犯罪人と言われた)東条英機の言ったことと同じだと思います。とても心配です」
改めて次の写真をご覧ください
よく見ると写真の下に『幸せ』と題名が書かれています
これは京都の三千院の「わらべ地蔵」です
お地蔵さんは子供の守り神と言われています
私たちには子供や孫たちが平和で幸せに暮らせるような世の中を準備する責任があります
「お地蔵さん」になる必要があるのです
ぜひいっしょに頑張りましょう
さいごに次のように話されました
「『三つの輪』っていうんですか? 5,6月号を読ませていただきました。私も少しでも出資金をさせてもらえればと思っています」
(*『三つの輪』は私たちの機関誌の名称です)
――ありがとうございます!
以上は9月13日に行われる予定の「生協強化月間」(全国的に生活協同組合が毎年行う企画です。生協を強く大きくしようという意図で行われています)の「スタートまつり」でお話するあいさつの原稿です