患者さんのご要望があり、職員のMさんに演奏をお願いしました

Mさんから丁寧なレポートがとどきましたので掲載します

(一部改変、文責は私にあります)

参加者は患者さんとMさんのほかに、主治医、看護師、臨床心理士です

【目標】 思い出の曲を通して、笑顔になっていただく。臥床時間を減らす。

【方法】 K様の病室へキーボードを持ち込む。リクエストいただいた曲を演奏する。

  • K様に曲を聴いてもらう。
  • K様とスタッフとで一緒に歌う。
  • 曲を通して対話する。

演奏曲…平城山、エリーゼのために、ジュ・トゥ・ヴ、故郷

【経過および結果】

・初めから終わりまで座っていることが出来た。

・久々に生演奏が聴けたと喜んでいただけた。

・思い出話を通して、自然と会話が増えた。

【感想】

初めての個人セッション。キーボードをK様の部屋へ持ち込み、セッション開始。

早速、K様からのリクエスト曲『平城山』から演奏することにしました。まずは、K様がどの様な反応をされるのか緊張しながらキーボード演奏……。演奏後、K様の表情は、少し懐かしさを感じておられる様でしたので、「次は、K様も歌ってみませんか」とお誘いしてみました。少し遠慮気味のK様でしたが、「皆で歌いましょう」と、スタッフも巻き込んで一緒に歌うことにしました。急な提案でしたが、病棟看護師さんが事前に歌詞カードを準備して下さっていて、とても助かりました。さらに、病棟看護師Fさんが、安定感&響きのある歌声で熱唱して下さり、「昔のことを思い出したわ」とK様。娘様が学生時代に練習されておられた場景を思い出されたとのこと。

その後、『エリーゼのために』もリクエスト頂き、少しだけ弾いてみました。私が、「娘さんみたいに上手に弾けないから恥ずかしいです」と話したところ、「恥ずかしさに負けたらピアノは弾けないわよ!もっとガンガン弾いて。」とK様から予想外の反応が返ってきました。

まだ体調は大丈夫とのことで、夏らしい曲『ジュ・トゥ・ヴ』を(自動演奏にて)紹介しました。(コマーシャルにも起用され一度は聞いたことがある)三拍子の曲で、少しクールダウン。

最後に『故郷』を皆で歌い、セッション終了。「久々に生演奏が聴けて良かったわ」とK様が笑顔で話して下さいました。退室前に、お礼の握手をさせてもらったところ、自分の手の冷たさに驚いてしまう程、K様の手の温かさを感じました。

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今回の試みは患者さんからの要望に応えてのものでしたが、音楽を取り入れたケアへのイメージがぼんやりとではありますが、浮かんできました

Mさん有難うございました!

 

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