私の医師としての出発点は循環器領域からでした
心筋梗塞や急性心不全など救急疾患の勉強に時間を費やし
そのための研修にも出かけました
その後高血圧や慢性心不全などいわゆる慢性疾患にも関心があり
患者会にもかかわらせていただくことができたのが
20歳代のときでした
しだいに病棟を任されるようになり
救急救命だけでなく
あらゆる手を尽くしても改善しない
心不全の患者さんを受け持つことが
多くなりました
入院してよくなられても
しばらくするとふたたび悪化
入退院を繰り返されます
そして安静にしているだけでも
呼吸困難がよくならない
そんなつらい状態でも
がんばられている患者さんたちに
出逢いました
…なんとかならないものだろうか?
ずっと心に残っていました
病院での役割りが徐々にかわり
診療所や
リハビリや
在宅医療に
たずさわることが増えました
それでも心不全の患者さんたちのことを思い出します
そんな矢先
学会で「循環器医療」と「緩和医療」の連携がテーマになっていました
そしてこのたび
「非がんの緩和ケア」の研修会があり
「難治性」心不全の勉強をする機会に恵まれました
上図のステージDの患者さんがとくに対象となりそうです
今勉強している「緩和ケア」の知識が少しでも役にたてば…
循環器疾患担当の先生とも話をしました
心不全の専門治療をしながら緩和ケアも
これまでになく難しいことが要求されそうです
でも
ずっと気になっていたことです
今後連携しながら
少しでも患者さんの苦痛を和らげることができればと
思っています